島崎藤村『椰子の実』朗読mp3

名も知らぬ 遠き島より
流れ寄る 椰子(やし)の実ひとつ
故郷(ふるさと)の岸を離れて
汝(なれ)はそも 波に幾月

旧(もと)の樹(き)は 生(お)いや茂れる
枝はなお 影をやなせる
われもまた 渚を枕
ひとり身の 浮寝の旅ぞ

実をとりて 胸にあつれば
新たなり 流離の憂い
海の日の 沈むを見れば
たぎり落つ 異郷の涙
思いやる 八重の汐々
いずれの日にか 国に帰らん


唱歌で有名な「椰子の実」です。
柳田國男が大学2年生の夏、愛知県渥美半島の突端にある伊良湖崎(愛知県田原市)海岸に流れ着いた椰子の実を見たという話から、着想を得ています。

1936年(昭和11年)、国民歌謡として大中寅二が作曲しました。東海林太郎の歌でレコードが発売され大ヒットとなりました。 ちなみに226事件の年です。

小諸懐古園の藤村記念館前には「椰子の実」の詩碑があります。

「影をや・なせる」をずっと「影を・やなせる」と勘違いしてました。よく考えるとそんな動詞はない。

だいぶ自然な読みになってきた気がします。この日は空気が乾燥しててかなり苦戦しました。

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